日本国内では、出生した乳児1万人中6人もが、神経管欠損症などの先天異常を発症しており、その数は増加しています。

妊娠中に葉酸が必要な理由と不足したときの影響

妊娠中に葉酸を摂取しなくてはならない理由は、
胎児が神経管欠損症などの先天異常を起こす危険を避けるためです。

 

神経管欠損症というのは、受胎から、妊娠4〜5週までの期間に作られる脳や脊髄のもとである神経管に、先天異常が起きてしまうことをいいます。

 

具体的には、

  • 神経管の下部に閉鎖障害がおこる二分脊椎
  • 神経管の上部で閉鎖障害がおこる無脳症

があります。

 

 

二分脊椎は、脊椎の神経組織に障害が発症する為、

  • 下肢の運動障害
  • 膀胱機能障害
  • 直腸機能障害

などをおこすことがあり、具体的には背骨が湾曲したり、尿失禁、尿路感染が発症したり神経障害がおきたりします。

 

二分脊椎がおこると、90%の割合で水頭症を発症し、その治療が順調に進まないと、癲癇や知能障害が発症したり、運動能力が低下したり、腎機能障害、男性の不妊症などがおこります。

 

 

無脳症は、神経管の上部に閉鎖障害がおこったために、脳が正常に発育することができなくなり、頭がい骨や眼球がない、眼球が飛び出ている、口蓋裂などの症状が出ます。

 

無脳症には有効な治療法がなく、死産するか、生後間もなく亡くなってしまいます

 

 

 

欧米の赤ちゃん

欧米では、1990年代からこれらの神経管欠損症の予防の為に、妊婦に対して、葉酸を摂取することを積極的に勧告してきたため、神経管欠損症などの先天異常の発症は、減ってきましたが、日本国内では、出生した乳児1万人中6人もが、神経管欠損症などの先天異常を発症しており、しかもその数は増加しています。

 

特に、二分脊椎は、過去30 年間というもの、患者の発生率は、まったく減少していません。

 

その為厚生労働省では、神経管欠損症などの先天異常を起こす危険性を減らすため、妊娠中や、妊娠する可能性のある年齢の女性に対して、葉酸を摂取する必要性と、摂取する為の情報を提供しています。

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